こんにちは!たかあーるです。びもじとざん「毛筆編」(毛筆基礎編)です❗
大筆は全部おろすってことだったけど,小筆も全部おろすの?
小筆はどうやって洗えばいいの?
小筆はおろし方も洗い方も大筆と違うから,ここで紹介するね。
※大筆のおろし方はこちら,大筆の洗い方はこちらをご覧ください。
※「これが絶対正解!」というものはないですが,私の経験からお伝えします。
ということで今回は「初心者向け習字・書道用の小筆のおろし方と小筆の洗い方」です❗
結論を先に伝えておくと,小筆は,
・3分の1くらいまでおろして使う。
・洗う時は,練習に使った半紙やティッシュなどに水を含ませて墨を取る。
という感じで大筆とは全く違います。
それでは詳しく説明していきますね😄
目次
まずは小筆のおろし方についてです。
大筆は基本的に全部おろして使うものですが,小筆は違います。
鋒の3分の1くらいを目安に,そこまでおろして使います。
それより根元の方は,買ったときに付いている糊(のり)で固めたままにします。
指先で軽くほぐせばOKです。
もしくは,次で説明する「小筆の洗い方」と同じ方法で,3分の1くらいをほぐしてもらえればOKです。
この⬇写真は新しく小筆をおろした時のものなのですが,3分の1よりも手前くらいまでしか墨を付けていませんね。
使っているうちに,そして手入れをしているうちに多少ほぐれてきますので,おろす部分をあえて少し少なめにしています。
小筆は,大筆以上に穂先が大事ですので,慎重に行いましょう❗
次に小筆の洗い方を見ていきましょう。
小筆は全部おろしてしまってはいけないので,水を思いっきりかけてしまうのはダメです。
糊が取れてしまって,全部おろすことになってしまいます…
ということで具体的な洗い方ですが,
書き損じた半紙やティッシュに水を含ませ,その上を毛の流れに沿って動かして墨を取る
というものです。
イメージしづらいと思いますので写真を載せておきます。
このような感じで,書き損じの半紙に水を含ませて,その濡れた部分で墨を落としています。
このときに注意するのは,筆を動かす方向です。
洗いながら筆の穂先を整えるように,毛の流れに沿って動かしましょう。
※上の写真では,円形に墨が付いているように見えていますが,筆自体の向きを変えているだけで毛の流れに沿っていることは同じです。
あとは,ある程度墨が取れるまで繰り返しましょう。
墨が薄くなってきたら穂先を綺麗に整えて,筆掛けなどに掛けて保管しましょう。
※大筆のように水で洗い流しているわけではないので,墨が全くでなくなるまで洗うというのは不可能だと思います。「かなり薄くなってきたなー」くらいでOKです。
大筆と同様に,鋒を下向きに吊るして保管することをお勧めします。
この点については,大筆の洗い方のところで解説していますのでこちらからご覧ください。
小筆の話題なので,ついでに「小筆はいつ使うのか」について書いておこうと思います。
え?名前を書く時でしょ?
実は,本来は名前も大筆で書くんだよ。
初心者の方はビックリしたかもしれませんが,名前(「落款(らっかん)」)も大筆で書きます。
もちろん,最初からは難しいと思います。
ただ,小筆で名前を書いていると,次の1枚を書き終わるころには小筆の墨が乾いて固まって,,,
みたいなことが起こってしまいますので,多少慣れてきたらチャレンジしてみてください。
じゃあ小筆っていつ使うの?
という疑問が出てくると思います。
小筆は,単純に小さな字を書く時に使うんだよ。
半紙に縦1行で10文字とか,そのくらいの大きさの字だね。
これらは「朝活書写のお題」さん(Twitter)が毎日投稿してくださっているお題を利用させていただきました。
いつもありがとうございます。
小筆=名前,というわけではないので,ご参考までに。
以上,小筆のおろし方と洗い方をお伝えしてきました。
まとめると,
・3分の1くらいまでおろして使う。
・洗う時は,練習に使った半紙やティッシュなどに水を含ませて墨を取る。
です。
大筆とかなり違うので戸惑うかもしれませんが,ここで紹介した方法で手入れをしていれば,
大失敗して全部ほぐれちゃった!
といった事態は避けられると思います。
慣れてしまえば簡単です👍
筆のコンディションが悪いと字も上手く書けませんから,いいコンディションに保って,気持ちよく練習しましょう😄
以上,「初心者向け習字・書道用の小筆のおろし方と小筆の洗い方」でした。
参考になれば嬉しいです😄
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小筆の扱い方、とても参考になりました。
1つお聞きしたいことがあります。
小3の子供が書初めで、だるま筆の大筆と名前用の中筆を学校で購入しました。
書初めの名前を書く中筆はどのくらい下ろすべきですか?
子供が言っているのはあまり当てにならないのですが、
先生が全部下ろしていい、と言ったそうです。
でも明らかに書いた文字が太かったです。
本来はどの程度下ろすべきでしょうか?
>>小学生の母 さん
こんにちは。コメントありがとうございます。
書初めは中学生の時が最後で,名前用の中筆と言うのは使ったことがないので確かなことは言えませんが,調べてみたら中筆といっても結構大きいようですね。
お尋ねの件に関して言えば,小学校3年生ということを考えると,ひとまず4分の1くらいから徐々に下ろして行くのが良いのではないでしょうか。
ちょうど良い太さの字になった所でおろすのを止める,というイメージです。
以下,その理由や補足です。
・下ろしていくのは簡単ですが,下ろした筆を再び固めるのは大変です。
・ある程度毛筆に慣れていれば全部下ろしても構わないと思いますが,やはり最初からは難しいかなと思います。
・全部下した状態でも書けるのであれば大筆でも書けてしまうと思いますので,中筆を用意する必要があまりないような気がします。
もし,「もう下ろしちゃったよー!」ということであれば,ちょっと書き方を工夫してみてはどうでしょうか。
筆が立っていない(寝ている)と太くなってしまいますし,固定する場所がないと(腕を浮かせて書くと)太さのコントロールが難しくなります。
そこで,名前を書く時だけ,自分の左手の上に右手を置いて書いてみてください。
※イメージが伝わりづらいと思いますので,画像をつけておきます。
筆も立って書きやすくなると思いますので,よろしければお試しください。
とはいえ,多少太くなっても,大きくなっても,思い切って元気よく書いた字が良い字だと思います😃
特に,小学生の書初めともなればなおさらそうかな,と。
大きくなっていくとこれが出来なくなって,「キレイに書く」ことに力を入れすぎて迫力がなくなってしまいがちです。
ですから,「元気な字が書けたね」といった感じで伝えてあげるのが良いなぁ,なんて思っています。
余計なことを長々と失礼しましたm(_ _)m
返信遅くなりました。
とてもわかりやすく教えて頂き、ありがとうございます!
左手を使って立てて書くというのはいいですね。見ていると、筆が寝てしまい、やはり書きにくそうです。
初めのうちは、やはり全部は下ろさない方がいいのですね。
太くなりすぎてやはり書きにくいですよね。
自分の力加減で、太くしたり細くしたりというのはなかなか難しいですよね。
とても参考になりました。
徐々に様子を見て書かせてみます。
ありがとうございました。