こんにちは!たかあーるです。びもじとざん「毛筆編」(毛筆基礎編)です❗
毛筆もやってみたいんだけど,筆はどうやって選んだらいいの?
それじゃあ今回は習字・書道初心者向けに,筆を選ぶ時の基本的な考え方を伝えていくね。
筆は,
- 何の動物の毛で作られているか(羊毛,馬毛,など)
- 筆の大きさ(太さと長さ)
によって色々な種類があって悩んでしまいますね。
今回は,「初心者向け習字・書道用の筆の選び方 少し小さめの筆を選んでみよう」です。
※「これが絶対正解!」というものはないですが,私の経験からお伝えします。
この記事の結論を先に伝えておくと,
・漢字用(かな用ではない)筆を選ぼう。
・毛の種類はあまり気にしなくてOK。
・糊(のり)で固められて売っている筆を選ぼう。
・初心者は少し小さめの筆を選ぼう。
です。
それでは詳しく説明していきますね😄
筆以外に用意する道具についてはこちらをご覧ください。
目次
筆に使われる動物の毛は色々な種類があります。
羊,馬,狸,イタチ,などなど。
木や竹の筆といった変わり種もあります😮
そして,毛の種類によって書き味が変わるのはその通りです。
たとえば,
羊毛はやわらかくて墨をたくさん含む
→行書,草書向き,中上級者向き
馬毛は少し硬めでコシがある
イタチの毛は弾力があって,穂先のまとまりが良い
→楷書向き,初心者向き
といった感じです。
筆に使われる動物の毛の種類は色々ありますが,初心者の頃は書き味の違いといったことはあまり気にせずに,「筆に慣れる」のが大事です。
書き味の違いは,実際に書き比べたり,違いが分かりやすいものだったりしないと,最初の頃は分かりません。
「自分が書きやすいと思うものが一番」なんですが,それも,いくつか使ってみないと分からないです。
ですから,あまり気にせず,一般的な馬毛や羊毛の筆を選んでおくのが一番です。
ちなみに,私は比較的柔らかめの筆が好きで,この筆を使っています。
楷書,行書,草書も基本的には同じ筆で書いてしまうことがほとんどです。
こちら↓の4つの書体も上の写真の筆で書きました。
私は違いの分からない人間なのかもしれません(笑)
なんでもいいって言われても,,,
もう少し何かポイントはないの?
そうだね,とりあえず糊(のり)で固められて売っている筆を選んでおこう。
これは私の経験則みたいなものでしかないんですが,ざっくりとした基準としては分かりやすいと思うのでお伝えします。
こちら↓の右下の筆がおろす前の,糊(のり)で固められた状態です。
売っている筆を見ると,糊(のり)でガッチリ固められている筆の他に,固められずに筆の毛が広がっているものがありますよね。
たとえば,こんな感じ↓です。
※私は筆を全部おろして使うので,左の筆は水で濡らして糊(のり)で固められた状態を再現したものです😅
乾くと穂先が広がります。
柔らかい羊毛の筆などは写真の右のように,糊(のり)で固められずに売られています。
こういう筆はかなり柔らかくて扱いが難しいので,初心者の頃はやめておいた方がいいです。
同じように羊毛を使った筆でも,糊(のり)で固められて売っているものは大丈夫です。
先ほど写真を載せた筆も羊毛を使ったものですが,楷書も問題なく書けます。
1つ注意して欲しいのは,「かな用」ではなく「漢字用」の筆を選ぶところです。
そんなこと言われても見分けられないよ~!
と思うかもしれません。
「かな用」の筆は必ずと言っていいほど「かな用」と書いてあります。
私は「かな」は全く書いたこともなくて,また,書けないのですが,俳句や和歌,漢字と仮名まじりの詩文などを続け字で書くものですね。
ですから,「漢字用」と書いてあるか,あるいは特に書かれていなくても「かな用」と書いてなければ基本的に大丈夫です。
もうひとつ伝えておきたいのは,「あまり安すぎる筆を買わないこと」です。
実際,数百円で買えるような筆も売っていますが,これはおすすめしません😅
もちろん値段がすべてではないんですが,どうしても「安かろう,悪かろう」になりがちです。
(※ついでに言うと,半紙などもあまり安いものを使わないほうがよいです。
ツルツルで滑りすぎて,滲まず,かすれも出ません(笑)
詳しくは別途記事にします。)
かといって,すごく高価なものを買う必要もありません。
最初は3,000円くらいの筆を選ぶのがいいかなと思います😄
洗い方も分からないし,すぐに筆をダメにしちゃいそうで怖いんだけど…
と思うかもしれませんが,
筆は綺麗に洗ってちゃんと保管しておけばかなり長持ちするから大丈夫だよ。
筆の「洗い方」と「保管の仕方」については,別記事で紹介します。
次に筆の大きさについてです。
筆の大きさは「〇号」といった形で書かれていることが多いです。
その他にも,「大」,「中」などで書かれることもあります。
半紙に4~6文字くらいを書くことすると,4号くらいの大きさになってきます。
ただ,この「〇号」というのは,きっちりサイズが決まっているわけではないんです。
ですから,「〇号」といったものは参考程度にしましょう。
さて,本題ですが,初心者の方は少し小さめの筆を選ぶことをおすすめします。
慣れてくる(=中上級者になってくる)と,少し大きめの筆の方が使いやすくなってきます。
これは,大きい筆の方が表現の幅がぐっと広がるからです。
表現というのは,太い/細い,滲み/かすれ,といったものです。
でもこれは筆で書くことに慣れてきて,基本が身についてからのことなので,最初は小さめの筆がおすすめです。
初心者の頃は,
墨をつけすぎて,書いたらすごく滲んじゃった。
とか,
線が太くなりすぎちゃった。
といったことになりがちです。
最初の頃は力加減が難しいからです。
だからといって,そればかりを気にして思い切って書けないのはもったいないです。
小さめの筆であれば,思い切って書いてもそれほど太くなりませんから,小さめの筆をおすすめします。
具体的な目安はどのくらい?
そうだね,筆の半径が9~10mmくらい,長さが4~5cmくらいの筆がいいと思うよ。
ちょっと小さく感じるかもしれませんが,最初はこのくらいがおすすめです。
実際に,この↓写真の左から2番目の筆は鋒の根元の直径が8.5mmくらい,長さが4.5cmくらいです。
この小さめの筆でも,半紙でこのくらい↓の大きさの字が書けます。
初心者の方に小さめの筆をおすすめする理由はもうひとつあります。
それは,「筆を全部おろして使うので,やはり小さめの筆が良い」ということです。
筆のおろし方についてはこちらの記事をご覧ください。
基本的には,ここまで説明してきた条件に当てはまっていれば,あとは「見た目!」とかで選んでOKです。
ジャケ買いみたいなノリですね😄
そうは言っても,,,というところもあるかと思いますので,
たとえばこのくらいの筆っていうものをいくつか教えて。
大きさや金額を見ていくつかピックアップしてみたから参考にしてね。
↓直径9mm,穂の長さ4.1cm,記事執筆時点で3,080円(楽天市場)です。
こちら↓の筆は,同じページに複数のサイズが掲載されているのでご注意ください。
直径9mm,穂の長さ5cm,記事執筆時点で3,300円(楽天市場)です。
少し高いですが,もう1つ掲載しておきます。
直径9mm,穂の長さ4.6cm,記事執筆時点で4,400円(楽天市場)です。
まずは使ってみる,というのが一番です!
比較的お手頃なものを1本用意してみましょう!
以上,初心者向けに筆の毛の種類や大きさの選び方をお伝えしてきました。
まとめると,
・漢字用(かな用ではない)筆を選ぼう。
・毛の種類はあまり気にしなくてOK。
・糊(のり)で固められて売っている筆を選ぼう。
・初心者は少し小さめの筆を選ぼう。
ということです。
筆は本当にたくさんの種類があります。
初心者のうちはまず,毛の色,持った感覚などから,「なんとなく」でもいいので「これにしよう!」と決めてみてください。
全部の筆を試すなんてことは出来ないので,「出会い」くらいの気持ちで買ってみるのがいいです。
慣れてきたら,毛の種類や大きさなどの違う筆も試してみるのがいいと思います。
以上,「初心者向け習字・書道用の筆の選び方 少し小さめの筆を選んでみよう」でした。
参考になれば嬉しいです😄
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