こんにちは!たかあーるです。びもじとざん14日目(中級編の4日目)です。
突然ですが,
画数が多い漢字
画数が少ない漢字
どちらが苦手ですか?
画数が多い字は枠に収まりきらなくて大きくなっちゃうし,
画数の少ない字はバランスを取るのが難しいし,どうしたらいいの?
となることも多いと思います。
画と画の間隔とか,空白の取り方が大事になってくると思うよ。
それじゃあ今回はこれを説明していくよ。
個人的には,「画数が少ない漢字」の方が苦手ですが,これはもちろん人によって違うと思います。
画数に関わらず,字のバランスを取る時には「画と画」や「パーツとパーツ」の空間の取り方が大きなポイントになります。
これが「画数の多い字」や「画数の少ない字」が苦手と感じる原因でもあります。
ということで,今回のテーマは「バランスの取れた漢字・美文字のコツ「画と画の間隔」と「空間の取り方」を解説」です❗
今回の結論を先に見ておきましょう。
・バランスの取れた綺麗な字を書くためには,「画と画の間隔」と「空白の取り方」が大事。
・美文字の基本は「画と画は等間隔」。
・美文字のポイントは「画と画がぶつかることを気にしすぎない」こと。
この記事を読んでもらえれば,「画と画の間隔の取り方の基本」と「漢字の中での空白の取り方の基本」が分かります😄
それでは14日目,いってみよ~う❗
目次
1.美文字のためには画と画の間隔,空白の取り方が大事
私たちが普段使う「常用漢字」では,画数の一番少ない漢字は1画(「一」,「乙」),一番多い漢字は29画(「鬱」)です。
2画以上の漢字は,画と画との間で間隔ができますし,交差する画であればその位置関係があります。
(たとえば,中心で交わるか,上下左右どちらかに寄るかなどです)
そして,画と画,パーツとパーツ,漢字と字を書くスペースの間には,「空間・空白」ができます。
たとえ1画の漢字でも,漢字と字を書くスペースの空間ができます。
この時に,
・画と画の間隔をどのように取るか
・空間をどのように取るか
によって,字のバランスが決まってきます。
具体例を見てみましょう。
・一番上の行がバランスの取れた字
・2番目は画と画のバランスが悪い例(「一」は1画だけなので省略)
・3番目は漢字と字を書くスペースのバランスが悪い例
です。
それぞれの画そのものの書き方には,ほとんど差がありません。
つまり,,,「画と画の間隔」や「漢字と字を書くスペースの空間」によって,字全体のバランスが崩れてしまうことが分かると思います。
もちろん写真の例は,かな~り極端に書いています😅
でも,人間の「感覚」って思っているより繊細で,ちょっとしたズレにも気が付いてしまうんです。
そして,画と画が離れるほど,字とスペースの間隔が広くなるほど,バランスを取るのが難しくなっていきます…
名刺サイズの紙の中心に書く場合と,大きな画用紙の中心に書く場合,画用紙の方が中心に書くのって難しいですよね…
これと似たようなイメージです。
個人的には,「画数の少ない字のバランスを取ることが難しい理由」のひとつが,「画数の少ない字の空白の方が広い」ということだと思っています。
字のバランスを取る時には,「画と画の間隔」や「空白の取り方」が大事だということは,なんとなく分かってもらえたかと思います😄
2.美文字の基本は「等間隔」
「画と画の間隔」と「空白の取り方」が大事だってことは分かったけど,
具体的にはどうやって書いたらいいの?
まず,「基本は等間隔」ということだけ覚えてもらえたらOKだよ。
では「具体的にはどのように考えたらよいか?」ということなんですが,
「基本は等間隔」
これです❗
特に,
・横画が並ぶ時
・縦画が並ぶ時
にはこの基本が大事になってきます。
具体例を見てみましょう。
縦画と横画を等間隔で書くと,縦画と横画が組み合わさった「曲」や「無」という字も自然と四角の空間が等間隔になりますね。
「画と画は中心で交わる」(こちらの記事を参考にしてみてください)ことを意識すると,自動的に「等間隔」に繋がりますね😄
「基本は等間隔」というのは,「空間・空白」についても同じです。
「字と余った空間」や,「パーツとパーツの間のスペース」も基本的には同じ大きさになるようにしましょう。
横長パターンの「一」では上下のスペースが同じくらい,左右のスペースは上下より狭いですが同じくらいになります。
縦長パターンの「曽」は「一」と反対になります。
正方形パターンの「田」は上下左右が大体同じくらいのスペースになります。
字形のパターンについてはこちらをご覧ください。
「ピッタリ同じにしなければならない」という程ではありませんので,「大体同じになるように」意識してもらえればOKですよ😄
文字の中心を意識してもらえると,自然と中心は揃ってきます。
(漢字とパーツの中心の基本的な考え方についてはこちら,やや応用についてはこちらをご覧ください。)
3.美文字のポイントは「画と画がぶつかることを気にしすぎない」
ここまでの話で画数の少ない字のバランスを取るのが難しい理由は分かった気がするけど,
画数が多い字はどうなの?
画数が多い字は,画と画がぶつからないように意識しすぎて,字に「締まりがない」ように見えるのが原因だったりするよ。
元々ぶつかるように書く時は別として(たとえば,「田」や「日」など),「画と画がぶつかってはいけない」と思っていませんか?
これは間違ってはいないんです。
でも,これを意識しすぎると,必要以上に画と画を離して書くようになってしまいます。
するとどうなるでしょうか?
ぶつからないように意識しすぎると,
・画と画,パーツとパーツの空間が広くなりすぎてしまう(写真2行目)
・ぶつかる可能性の高い左払いなどを不自然に短くしてしまう(写真3行目)
といったことになりがちで,かえってバランスが悪くなってしまいます。
写真の1行目の字は,何か所かでぶつかっていますが,不自然ではないですよね?
字の中であまりスペースが空きすぎないようにすると,字全体が「締まって」見えます。
「あっちもこっちも,ぶつかりまくってる」というのは良くないですが,多少ぶつかっても構わないんです。
ですから,「画と画がぶつかることを気にしすぎない」,「ぶつかってもいいや」くらいで書くのが良いです😄
さらにこれは,画数が少ない字でも当てはまることがあります。
「少」,「原」の字を例に出しましたが,ぶつかっても不自然ではないですよね。
「ぶつかってもいいんだ」くらいで考えておこう!
さらにさらに,実はこの「画と画がぶつかることを気にしすぎない」というのは,「毛筆」で凄まじい威力を発揮します😮
個人的に,毛筆では「中級者と上級者を分ける超重要ポイントのひとつ」だと思っています。
そのくらい大事です。
毛筆についてはいずれ記事にしたいと思っていますので,その時にまたお伝えしますね😄
4.まとめ
以上,「バランスの取れた漢字・美文字のコツ「画と画の間隔」と「空間の取り方」を解説」でした😄
今日のまとめです❗
・バランスの取れた綺麗な字を書くためには,「画と画の間隔」と「空白の取り方」が大事。
・美文字の基本は「画と画は等間隔」。
・美文字のポイントは「画と画がぶつかることを気にしすぎない」こと。
「1つの漢字のバランスを取ること」がテーマの中級編も4つ目の記事になりました。
そして!!
今回の記事で中級編は修了になります❗
基礎編に比べると短いですね(笑)
実は,「へんとつくりの大きさのバランス」についても記事を書こうと思ったんですが,,,
どうしても法則のようなものが見つけられなかったんです…
本当に字によって違ってきてしまい,断念しました…😭
基本は「明らかに大きい/小さいという場合以外は,同じ大きさかやや右が大きい」という感じなのですが,これ以上のことは言えそうにないんです…😭
こちらは個別の字の解説や,「ワンポイント練習」で紹介していきたいと思いますので,ご容赦ください🙇♂️
ということで,次回は「中級編のまとめ」です❗
「びもじとざん」14日目,完❗
今回は「緩衝地帯」(かんしょうちたい)
「対立する複数の国の間で、衝突をやわらげるために設けられる中立地帯のこと。転じて、衝突や衝撃をやわらげるために、二つの物の間に設ける物や空間。」
(goo辞書四字熟語より)
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