こんにちは!たかあーるです。びもじとざん21日目(上級編の6日目)です。
上級編で解説するポイントはこちら⬇
普段字を書く時に,行書はどうやって書いたら良いか分からないや
普段使いなら,楷書をベースにちょっとしたポイントを押さえれば誰でも綺麗に書くことができるよ。
普段字を書くときには,あまり時間を書けずに「ササッ」と書きたいと思うこともありますよね。
そんな時には,楷書よりも少しくずした行書の方が便利です。
今回は「普段使いできる行書の書き方とコツ」を紹介します。
書道などの芸術作品としての行書ではなく,「普段使い」という所がポイントです。
楷書に少し手を加えることで書けますから,ぜひ挑戦してみてください😄
今回のテーマは「日常使いできる綺麗な行書の書き方-ボールペンで楷書を元に綺麗な行書を書く4つのコツ」です。
この記事の結論を見ておきましょう。
・行書に唯一の正解はないので,自由に書いてよい
・楷書を元に,行書らしくするには,
① 近い画をつなげる
② 線に丸みを持たせる
③ 打ち込みや折れを角張らせない
④ 「はらい」を「とめ」や「はね」で書いてもよい
この記事を読んでもらえれば,「普段使いできる綺麗な行書の書き方」が身に付きます😄
それでは21日目,いってみましょう❗
目次
1.行書に「唯一の書き方」は存在しないので自由に書いてOK
突然ですが,「行書」に対してどのような印象を持っているでしょうか?
一般的にはこのような⬇答えが多いのではないかと思います。
行書が書けないと感じる理由はいくつかあると思いますが,一番の理由は,
正解がわからないから
ではないでしょうか。
つまり,「この字の行書体がどうなっているかを知らないから」ということです。
この気持ちはとてもよく分かります。
知らないものは書けないよー!
というのは当然のことのように思います。
では,ちょっとこれ⬇を見てみてください。
「行書」という文字を「楷書」と「行書2種類」で書いてみたものです。
どうでしょうか?
「行書②」は「これ,行書じゃなくて草書でしょ?」と思いますよね。
私もそう思います😅
でもこれ,ちゃんと辞典で調べて書いてみたものなんです。
これは極端な例を持ってきたのですが,同じ「行書」でも,ものすごい違いがありますよね。
これを見て知ってもらいたいことは,
この字の行書の書き方はこれ❗という唯一絶対の正解はない
ということなんです。
もう少し言えば,
「行書はかなり自由に書いていいんだ」
ということです。
(というより,楷書でも「唯一絶対の正解」はありません。)
そして,日常使いをする場合,まず何よりも大事なことは,
「相手がちゃんと読めること」
ですよね。
どんなに上手に書いても,
「相手が読めない行書=役に立たない,下手よりもずっとヒドい字」
ということになってしまうんです😅
たまに「達筆すぎて読めない」と言われる字があったりしますが,あれは書いている人の「ただの自己満足」です。
「達筆すぎて読めない」は,相手に気を使った表現で,ちょっとした皮肉でもありますね…
※あくまで「日常使いで」という条件です。書道作品などでは事情が変わりますので誤解なきようにお願いします🙇♂️
2.楷書を元にちょっとしたポイントを意識すれば行書も綺麗に書ける
普段遣いの行書は,楷書をベースにいくつかのポイントを押さえて書けば綺麗に書けます。
このブログの記事でこれまで紹介してきたポイントを押さえれば,楷書はそれなりにバランスが取れるようになります。
その楷書を元に,ここで紹介する4つのポイントを意識すれば「普段使いできる綺麗な行書」が書けます。
この後に紹介する「綺麗な行書の書き方」「綺麗な行書を書くコツ」は4つです。
① 近い画だけをつなげる
② 線に丸みを持たせてやわらかく書く
③ 打ち込みや折れをあまり角張らせない
④ 左払いはとめやはね,右払いはとめにしてもよい
です。
大きな方針は,「楷書を少しやわらかくして書く」を意識することです。
順番に見ていきましょう❗
3.楷書をベースに「近い画だけをつなげる」
行書といえばやっぱり画と画がつながってるイメージが強いよ。
そうだね。
でも,何でもかんでもつなげれば良いわけじゃないんだよ。
これを見て。
上は楷書をベースにすべての画をつなげたものです。
言うまでもなく,不自然ですよね😅
「無理やりつなげている感」満載です(笑)
つなげて良い画と,つなげない方が良い画があるんですが,
それって結局覚えないといけないの?
となってしまいますよね。
ですから,基本的に,「つなげられそうな画,次の画までの距離が近い画だけをつなげる」ようにするのが正解です。
「行」という字なら,1画目→2画目はとても近いですし,4画目→5画目も近いですね。
3画目→4画目は遠いですし,5画目→6画目はどうつなげたら良いか分かりづらいですよね。
こういう時には「無理して繋げなくていい」んです😄
「書」でも同じように,4画目→5画目,9画目→10画目のような近い画をつなげればOKです。
5画目→6画目は,6画目に向かって少し上にはねるだけで,いい感じになりますね。
※「書」の書き順は,縦画が6画目になります。
4.線に丸みを持たせてやわらかく書く
行書は楷書よりもやわらかく書く,っていうのは,具体的にどうしたら良いの?
楷書よりも曲線的な線にして,丸みをもたせると良いよ。
行書は楷書よりもやわらかく書きたいのですが,そのための具体的な方法は,
楷書よりも曲線的に,丸みを持たせる
というものです。
特に,「日」や「田」などの四角い部分を「向勢」(こうせい,外側に少し膨らませる書き方)にすると良いです。
(向勢についてはこちらの記事をご覧ください。)
上から「楷書」→「近い画をつなげた」→「丸みを持たせる」となっています。
これでもう,十分に綺麗な行書になってますよね😄
5.「打ち込み」や「折れ」をあまり角ばらせない
字に柔らかさを出すという点で,もうひとつポイントがあります。
それは,
「打ち込み」や「折れ」をあまり「カクッ」と角張らせない
ことです。
この「打ち込み」や「カクッとなる折れ」は,字に力強くしっかりした印象を持たせます。
ですから,楷書とは相性が良いのですが,行書とは少し相性があまり良くないんです。
行書では,
「打ち込み」は「スーッ」と書く。
(下から続いたものは「クルンと」でもOK)
「折れ」は丸みを持たせて「角」ではなく「きついカーブのように」書く。
のが理想です。
ますます行書らしくなってきましたね😄
6.左払いはとめやはね,右払いはとめにして書いても良い
4つめのポイントは,「このように書いてもいいよ」というものです。
左右の「はらい」は,行書ではそのまま払って良いのですが,とめたり,はねたりしても良いです。
いくつか例を見てみましょう。
これらは「こうしなければいけない」というものではありません。
1つの字に1,2箇所くらい,このように書いてみると,より行書っぽくなりますよ😄
7.まとめ
以上,「日常使いできる綺麗な行書の書き方-ボールペンで楷書を元に綺麗な行書を書く4つのコツ」でした😄
今日のまとめです❗
・行書に唯一の正解はないので,自由に書いてよい
・楷書を元に,行書らしくするには,
① 近い画をつなげる
② 線に丸みを持たせる
③ 打ち込みや折れを角張らせない
④ 「はらい」を「とめ」や「はね」で書いてもよい
行書は書くのが難しいという印象がありますが,日常使いではこれらのポイントを押さえればOKです。
楷書を元にしてこれらのポイントを加えれば,十分に綺麗な行書になります。
「この字の行書を知らない」ことは気にせず,自由に書きましょう😄
ただし気をつけてほしいのは「行書は楷書よりもサラッと雑に書いていいということではない」ことです❗
行書は楷書よりも時間的には早く書けますが,それは雑に書くこととは違います。
行書も丁寧に書くように心がけてくださいね😄
もし「もっと本格的に❗」と興味が湧いてきたら,辞典などを使って調べてみると楽しいですよ😄
ちなみに,,,「草書」を辞典なしで書くのは無理ゲーです…(笑)
今回の記事で「上級編」も修了です❗❗🙌
「基礎編」,「中級編」,「上級編」と,綺麗な字,美文字を書くための「共通ポイント」を解説してきました。
ここまでくれば,多くの字を70~80点以上のレベルで書けるようになっていると思います。
ここから先は「個別の字を細かく観察して練習する」段階になっていきます。
更に興味のある方は,
・個別の字のポイントをワンポイントで紹介している「ワンポイント編」
・個別の字を1画ずつ細かくマニアックに解説する「個別漢字徹底解説編」(今後作成予定)
をご参照ください。
また,「もっと本格的に字を学びたい❗」と思われた方は,書道教室やペン字教室,通信講座なども選択肢になってくるかと思います。
それでは,ここまで読んでいただきありがとうございました❗
「びもじとざん」21日目,上級編,完❗
「外柔内剛」(がいじゅうないごう)
「外見は穏やかでやさしそうだが、心の中は何事にも左右されない強い意志をもっていること。」
(goo辞書四字熟語より)